【4月13日】OPECプラス最終合意
naoです。
12日、サウジアラビアなどの14か国の石油産出国で構成される「石油輸出国機構(OPEC)」とロシアなどの非加盟国を交え緊急会合を行いました。
内容は、もちろん「石油需要減少に伴う協調減産」についてです。
同会議は9日にも行われていて、その時はサウジとロシアが日量1000万バレルの減産で暫定的に合意したものの、OPEC非加盟国のメキシコが協調減産に参加しない意思を示して、まとまらないまま今回の会合へと持ち越した形です。
結果は日量970万バレルの協調減産で最終合意
反対したメキシコが受け持つ40万バレルの減産を、10万バレルの減産に変更しての最終合意となりました。
とりあえず、一安心というところでしょうか。
しかし、足元では新型コロナウイルスの影響により石油需要は大幅に失われていて、需要減少は日量2000万バレル~3000万バレルと言われています。
合意後の原油相場に大きな動きはありません。
需要と供給の関係で、需要が失われた原油相場は歴史的な下落を見せていて、現在の「WTI原油」は
1バレル23.88ドルとなっています。
原油価格は、ほんの3か月前までは60ドルを超える価格で取引されていましたので、いかに現在の価格が異常値であるかが分かると思います。
需要が2000~3000万バレル減少することに対して、970万バレルの減産ではまだまだ物足りないということなのでしょう。
主要国の損益分岐点
サウジアラビアの損益分岐点、つまり、利益が出る最低ラインの原油価格は約70~80ドルと言われています。
サウジは国の財政を原油頼みにしている側面があり、掘り出すコスト自体は10ドル程度らしいのですが、財政を健全に保つためにはこれくらいの価格にならないとダメみたいですね。
事実、サウジの外貨準備高は年々減少しているようです。
ロシアの損益分岐点は55ドル程度
アメリカのシェール企業は50ドル程度
つまり、現在の20~30ドルの原油価格ではどの国も赤字になってしまうということです。
需要は今後も引き続き低迷しますので、各国は供給を自然に減らしていくかと思いますが、追加の協調減産の枠組みは必要になってくると思います。
では。
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